センテナリアンとは、100歳以上の長寿を達成した方々のことを言います。(当学会では、100歳以上の健康長寿の方と定義しています。)
現在の日本では、約92,000人の方がセンテナリアンに到達しています。(令和5年のデータより)
日本をはじめ、世界的に長寿の方が増えており、センテナリアンになった方々に共通することとして、
- 健康的な食生活を送っていること
- 定期的な運動習慣があること
- 他者との社会的結びつきがあること
- ストレスの少ない生活習慣を持っていること
が挙げられます。
この中でも、健康的な食生活を送っていることがセンテナリアンになるために最も重要とされており、栄養バランスの良い食事を長年に渡って続けることが必要です。
皆さんは普段の食生活を意識していますか?
この記事では健康長寿を目指すための食事について解説しています。
是非今日からの生活に取り入れてみてください。
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センテナリアンの実態

100歳以上の長寿者と言っても、その全てが健康で自立した生活を送れているわけではありません。
約8割が要介護状態や認知症、寝たきりといった状態であり、なんらかの機能の低下が起こっているとされています。
しかし、センテナリアン(100歳以上の健康長寿の方)に到達する人は、糖尿病や動脈硬化などの既往歴を持つ方が少ない事がわかっています。
これらの病気は食事の影響を大きく受けるため、普段の食事に気を使うことでセンテナリアンに到達する可能性が高くなると言えます。
実際、栄養状態の良い方は認知機能が高いレベルで保持されており、自立した生活を送れている方も多いです。

センテナリアンになるための食品の選び方
センテナリアンになるためにはバランスの良い食事を摂ることが重要ですが、積極的に選びたい食品が存在しますので紹介します。
普段の食事で摂取できているかどうか思い返してみてください。
魚を食べる
センテナリアンになるためには、魚の摂取を心がけましょう。
魚には、動脈硬化予防に効果のあるn-3系(オメガ3)脂肪酸と呼ばれる栄養素が含まれています。
n-3系脂肪酸は、人間の体内で合成することができない必須脂肪酸と呼ばれる成分で、血中の中性脂肪値を下げたり、血液の凝固を抑制することで動脈硬化の予防効果を発揮します。
他にも、魚にはカルシウムの吸収を促進するビタミンDも豊富に含まれています。
年齢を重ねると骨粗鬆症のリスクが上がるため、健康な骨を維持するためにも魚は有用です。
ちなみに、肉を全く食べないほうが良いかと言われるとそうではなく、肉にも体に必要な脂質やビタミンなどが含まれているので何歳になっても摂取してほしい食材です。
ただし、肉は食べ過ぎによるリスクもありますので、魚と肉の両方を普段の食事に取り入れることを意識してみてください。
野菜を食べる
魚以外にも、野菜をしっかり食べることを意識しましょう。
野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維の摂取源として優秀です。
ビタミンやミネラルは体内の代謝を助ける働きや調子を整える効果を持っています。
また、体内に留めておけない成分も存在するため、野菜は毎日摂取する必要があります。
食物繊維は腸内環境を改善することでお通じが良くなることでも知られていますが、実は腸内環境の改善は免疫力の向上など多くの健康効果があることがわかっています。
食物繊維は野菜や海藻、きのこ類に多く、これらの食材を摂取しないと不足しやすい栄養素なので、積極的に摂るようにしましょう。
ちなみに、野菜の1日の目標摂取量は約350gで、生の状態だと両手に一杯、加熱した状態だと片手に一杯程度の量です。
普段の食事でそのくらい食べられているか確認してみてください。
旬のものを食べる
色々な食材を旬の時期に食べることも非常に重要です。
旬の食材は他の時期に比べて栄養素が豊富に含まれているため、効率的に栄養素を補給することができます。
また、味も他の時期より良くなっているため、食生活を彩るのにうってつけです。
他にも、旬の食材を活用することは食事への活力や季節感の演出など多くのメリットがあり、食の進まない高齢の方などにもぜひ意識して頂きたいポイントです。
旬の時期には価格が下がることも多いので、お財布に優しい点も旬の食材を選ぶメリットの1つです。
センテナリアンになるために意識したい食事のポイント

ここまでセンテナリアンになるために取り入れてほしい食材について紹介してきましたが、それらの食材だけ食べていれば良いわけではなく、意識してほしい食事のポイントがあります。
1日3食食べる
まず第一に、1日3食決まった時間に食べることを意識しましょう。健康的に長生きするには、1日3食の食生活を続けるのが最も効果的です。
3食の中でも、特に朝食を欠食するという方も多いかと思います。
しかし、朝食欠食は動脈硬化のリスクを上げることが研究でわかっており、少量でも良いので朝食を食べることでリスクを下げられるとされています。
他にも、食事を抜くと食事と食事の時間が空き、次の食事を摂った際に急激に栄養素を吸収するため、高血糖のリスクなども上がります。
動脈硬化や糖尿病といった疾患のリスクを下げるためにも、食事は1日3食決まった時間に摂るようにしましょう。
センテナリアンになるためにはこれらの疾患リスクを下げることが重要です。
バランスよく食べる
他にも、毎食バランスよく食べるように意識することも重要です。
食事は、必要な栄養素を摂取できるよう、主食・主菜・副菜を揃えた食事を意識するようにしましょう。
主食は主にお米などの炭水化物、主菜は肉や魚などのタンパク質、副菜は野菜などのビタミン、ミネラルの摂取源となります。
これらを揃えることで、体に必要な栄養素を摂取することができます。
また、用いる食材の種類を増やしたり、旬のものを取り入れて食事できるとなお健康的な食事と言えます。
ただし、毎食準備することは難しいので、主菜と副菜を1つにしてみるなど食事の準備を簡単にすることで継続しやすくなります。
間食は少なめに
間食は少なめにするよう心がけましょう。間食は糖尿病のリスクを上げてしまう可能性があります。
普段の食事では、食後には血糖値を下げるホルモンが分泌され、次の食事までに血糖値は正常値に戻っています。
しかし、間食をすることで本来血糖値が下がっているタイミングで再度血糖値を上げてしまい、高血糖の状態が続くことで糖尿病のリスクが上がります。
しかし、間食を楽しみにしているという方も多いと思いますので、そういった方は、あまりカロリーの高いお菓子などを選ばないことや、間食ではなく食事の直後にデザートとして食べることで血糖値を管理することもできます。
塩分は少なめに
食事方法とは少し違いますが、塩分は少なめを意識しましょう。
塩分の過剰摂取は、高血圧や循環器疾患のリスクとなります。
特に、日本食は海外の食事に比べて塩分が多いと言われているため、普段から塩分摂取量に気をつけなければ控えることが難しいです。
現在、日本人の1日の塩分摂取量の目標値は男性7.5g、女性6.5gですが、実際には平均で1日10g前後摂取していると言われており、日本人の一般的な食事では、意識的に塩分摂取量を減らさない限り、目標値を達成することが難しいことがわかります。
センテナリアンと栄養素の関係
センテナリアンの方に既往歴が少ない糖尿病や動脈硬化は、今までの食事による影響が非常に大きく、食事や栄養を意識すればセンテナリアンになる可能性が高くなると言えます。
例えば、糖尿病は過食や炭水化物に偏った食事を続けることがリスクになり、動脈硬化はコレステロールをはじめとした脂質の過剰摂取や塩分の摂りすぎによる高血圧などを原因として発症します。
もちろんそれ以外にもリスクとなりうることはありますが、食事を意識することでこれらの疾患のリスクを下げ、健康的な生活を続けることができるでしょう。
監修者

谷口 順彦
特定非営利活動法人日本統合医学協会理事
総合学園JOTアカデミー理事長
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東洋医学に基づき、自身の体質や健康状態を把握する方法を学び、季節ごとに適した食材を使ったレシピを紹介します。無理なく続けられる「ちょこっとおかず」レシピも充実しており、毎日の食事に薬膳を自然に取り入れることが可能です。この講座を通じて、家族や自分の健康をサポートし、予防医学としての薬膳の力を身につけてみませんか?
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