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スパイスとは?歴史や健康効果、料理への応用について解説

スパイスとは?

スパイスは香辛料の一種で、古くから日本で使用されていました。

スパイスには食欲増進作用や食材の臭みを消す効果だけでなく、種類によっては体を温めたり肝臓の機能をよくしたりとたくさんのメリットがあります。

この記事ではそんなスパイスについて詳しく解説します。

谷口 順彦

皆さまはスパイスと聞きどんな印象を持つでしょうか。
からそう、インドで使われているなどといった印象をお持ちかもしれません。
実は、日本でもスパイスを古くから使用していました。
この記事でスパイスについて知り、普段の食生活に取り込んでみませんか?

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スパイスとは

スパイスとは、食品の調理のために用いる芳香性や刺激性を持った植物のことを言います。

スパイスは、正確には香辛料の一種ですが、スパイス=香辛料という意味合いで使われていることも多いです。

スパイスには、東洋からヨーロッパに持ち込まれたとされる「こしょう」「クローブ」「ナツメグ」などに加え、中南米が原産とされる「とうがらし」などがあり、時間をかけて運ばれてくることから乾燥しているものが多いのが特徴です。

また、香辛料の一種であるハーブは、草木を意味するラテン語を語源としているため山野に自生しているものが多く、バジル、オレガノ、タイムなどがあります。

これらのハーブも、スパイスとして扱われることがあります。

スパイスの歴史

日本でも幅広く愛されているスパイスですが、人類がスパイスを使い始めたのはここ最近の話ではなく、なんと古代にまで遡ります。

紀元前2000年ごろ、古代エジプト人が、スパイスを保存料や香料、薬などとして使っていたことがわかっています。

また、中世のヨーロッパではスパイスが非常に貴重なものとされており、黒胡椒一粒が羊一頭と交換されるほどの価値があったとされています。

加えて、国外にまだ見ぬスパイスを求めた中世ヨーロッパの人々は、海上探検に繰り出すようになり、それが新世界の発見につながるなど、古来よりスパイスは我々人間にとって欠かせない食材になっています。

スパイスが料理に与える影響

スパイスには味や風味だけではなく、さまざまな効果があるため、古来から料理に使われてきたという歴史があります。

実際に、スパイスは料理にどのような効果を与えてくれるのでしょうか?

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臭みを消す

スパイスには、肉や魚などの動物性食品の臭みを消す作用があります。

スパイスには独特の風味があり、それによって肉や魚などの風味を消すことで料理のクオリティを上げてくれるため、臭みが気になって食べられないという方はスパイスを用いて臭みを消すのがおすすめです。

特に、価格の安い食材や購入してから時間が経った食材は臭みを感じることが多いため、スパイスを用いると臭みを感じづらくなり、食べやすくなります。

そのため、スパイスを用いることは経済的かつ食品ロスの解消の一助になるという側面もあります。

防腐、殺菌作用

スパイスには、防腐、殺菌作用があるため、食品の品質を保つ役割も持っています。

そのため、スパイスで揉み込んだり、塩と一緒に漬け込むことで食品の期限を引き伸ばすことができます。

ただし、それだけでいつまでも安全に食べられるというわけではないため、しっかりと加熱して食べるようにしましょう。

食欲増進作用

スパイスには、独特な風味や辛味を持つものも多いため、食欲増進作用も持っているといえます。

人間が食事を美味しいと感じるときには、味だけではなく香りや見た目、音など様々な要素が複雑に絡み合っています。

スパイスは、数ある食品の中でも香りが強く、鼻から抜ける風味が美味しさを演出するのに効果を発揮します。

着色

ターメリックやパプリカパウダーなどに代表されるように、スパイスはその独特の色味を用いて着色料として活用されることも多いです。

料理の色は、料理を美味しそうに見せるのに非常に重要な役割を果たしています。

特に、赤や黄色などの暖色は他の食品で確保することが難しく、食べ合わせを考えると料理に取り入れることができないことも多々あります。

また、近年では着色料として食品添加物が用いられることも多いですが、天然成分を用いたいというニーズも高いため、今なおスパイスが着色目的で用いられています。

食感のアクセント

スパイスは、食感のアクセントのために使用されることも多いです。

例えば、ブラックペッパーを粒のまま使用すれば、硬い食感を演出し鼻から抜ける辛みを感じることができます。

ショウガやトウガラシも、小さく切らずに形を残して使えば、食感のアクセントになります。

料理を美味しく食べるためには、食感も重要な要素であり、さまざまな硬さの食材を用いることで飽きずに食べ進めることができます。

スパイスは、そういった食感のアクセントを足すのにも重要な役割を果たしています。

代表的なスパイスとその健康効果

スパイスには、香りや味など料理への応用力の高さから料理に使われてきたという側面に加え、様々な健康効果があることが近年の研究で明らかになってきました。

実際に、日本でも目にすることがあるスパイスとその健康効果について解説します。

ターメリック(ウコン)

ターメリックは、和名をウコンといい、日本ではカレーに多く用いられているスパイスです。

また、ウコンといえばお酒を飲む前に飲むものという印象も強いのではないでしょうか?

では、なぜお酒を飲む前に飲むかというと、アルコールを代謝する臓器である肝臓の機能を促進する効果があると言われているからです。

また、抗炎症作用や抗酸化作用があることも近年の研究で明らかになってきており、さまざまな疾患の予防に効果がある可能性が示唆されています。

シナモン

シナモンは、スイーツの香り付けなどに頻繁に用いられているスパイスで、プリン液を作る際に枝の状態で入れて香り出しをしたり、粉末にして直接スイーツにかけたりとさまざまな方法で用いられます。

そんなシナモンですが、血糖値の上昇抑制や、血中脂質値の低下などの健康効果を持っていることが研究で明らかになってきており、生活習慣病の予防に役立つ可能性に期待が集まっています。

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ショウガ

日本でもかなり馴染み深いショウガも、実はスパイスの一種です。

代表的な使われ方が浮かばないほど日本人の食生活に欠かせないショウガですが、その健康効果として代表的なものは、「体を温める」という効果です。

これは、ショウガに含まれるジンゲロールと呼ばれる成分によるもので、胃の不快感の軽減や抗炎症作用などさまざまな効果も持っていると言われています。

また、このジンゲロールという成分は加熱や乾燥により増加するという特徴もあります。

ブラックペッパー

ブラックペッパー(黒胡椒)も日本で幅広く愛されているスパイスの一つで、「塩胡椒」という調味料が当たり前になっているほど、一般的なスパイスです。

そんなブラックペッパーですが、膵臓の消化酵素の分泌を促進することで消化機能の改善や栄養素の吸収促進などを引き起こすことがわかってきています。

これはブラックペッパーに含まれるピペリンと呼ばれる成分の影響であり、他にも抗酸化作用を持つなど、さまざまな生理作用を持っています。

使い方によっても違うスパイスの奥深さ

スパイスはさまざまな料理に活用でき、多くの健康効果をもたらしてくれる食材です。

しかし、料理に入れると言ってもその使い方はさまざまです。

シナモンを例に挙げると、枝を使って香りだけ出し、シナモンそのものは食べない場合と、粉末にしてシナモンそのものを食べる場合とでは、香りの強さや風味が異なります。

また、ブラックペッパーのように粒の状態でも粉にしても食べられるようなスパイスは、風味や辛さ、食感が異なり、それぞれ違うアクセントになります。

同じ食材でも使い方によって料理の演出を変えてくれるのがスパイスの面白さと奥深さです。

スパイスは使い過ぎに注意

さまざまな効果があり、ぜひ料理に活用してほしいスパイスですが、摂取のしすぎによる毒性も示されているため、適量摂取を心がけましょう。

スパイスは、他の食材と違い使用量自体は少ないですが、もともと薬として使われていたことからもわかる通り、効果が強いものもあります。

メリットばかりに目を向けず、デメリットも考慮した上で活用しましょう。


谷口 順彦

特定非営利活動法人日本統合医学協会理事
総合学園JOTアカデミー理事長

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ハーブについての基本知識では、ハーブの歴史、栽培方法、保管についてなどが学べます。
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