ヨガといえば健康に良いエクササイズというイメージを持つ方が多いと思います。
日本にもヨガスタジオ・ヨガ教室は多数存在しており、なじみ深い言葉になっていますが、具体的にヨガとはいったい何なのかを知っている人はまだ少ないのではないでしょうか。
今回は、そんなヨガの魅力や健康効果について詳しく解説していきます。
皆さまはヨガをやったことはありますか?
この記事では初心者の方にもおすすめのヨガのポーズを紹介しています。
是非一度お試しください。
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医療従事者に準じる医学知識を活かしながら、高齢者に対して心身に抱えている不調や症状を整えるアーサナ(ポーズ)を指導できるインストラクターを「メディカルシニアヨガインストラクター」とし、高齢化社会の状況のもと、安心・安全なヨガを高齢者に指導できることを証明する資格です。
ヨガの技術のみならず、基礎医学や心理学、機能解剖学、そしてアロマやハーブに関する知識も体系的に学びます。体の構造や機能を深く理解することで、より効果的で正確な指導が可能になり、一般のヨガインストラクターとは異なるスキルを身につけられます。卒業後は、ヨガスタジオや医療施設、介護施設などさまざまな場所での活躍が期待でき、ヨガを通して疾患予防や健康増進に貢献することができます。
「人生100年時代」を生きる、支えるための生活習慣・介護・社会とのかかわり方など、健康面以外の知識も含め、総括的に学べます。介護士などの福祉関係者や看護師などの医療従事者の方など、高齢者とのかかわりの多い方に多く受講されています。
合格者は非営利活動法人日本統合医学協会のセンテナリアンアドバイザー資格が認定されます。
ヨガとは

ヨガとは、サンスクリット語で「つながり」という意味がある言葉で、現代ではエクササイズとしての要素がクローズアップされることが多くなっています。
もともとは魂と心と身体を調和させてバランスをととのえるメソッドのことで、ヨガを構成する3本柱は「ポーズ」「呼吸法」「瞑想」であるとされており、自分自身と向き合うことで心身の不調を察知し、改善していく手助けになります。
ヨガの本質は心身を健やかに保って充実した暮らしを実現するためのものです。
ヨガの目的
ヨガの目的として日本では「やせるため」「体をほぐすため」「美容のため」などを目的とするエクササイズのイメージが多いと思います。
もちろんそのような効果も期待できますが、「心身をコントロールして安定させること」が本来の目的の1つです。
ヨガのポーズや呼吸法を実践することで快適で安定した姿勢をとることができ、そのおかげで瞑想がしやすくなり、心を安定させて自分自身を内観することができます。
ヨガの呼吸法・瞑想
ヨガの呼吸法の基本は鼻を使っておこなう腹式呼吸です。
腹式呼吸とは鼻から吸って、口から空気をすべて出し切るイメージでおこなう呼吸法のことで、息を吸うときの倍の時間をかけて息を吐き切るのがコツの1つです。
腹式呼吸をマスターすると自律神経のバランスを整えたり、セロトニンの分泌が増加したり、血流が改善されたりなど様々な健康効果が期待できます。
鼻で呼吸をおこなうというのもヨガの呼吸法のポイントであり、一般的に口呼吸よりも鼻呼吸のほうがより多くの酸素を取り込むことができるとされています。
ヨガの呼吸法の1つに「片鼻呼吸」という呼吸法もあるぐらい鼻からの呼吸は重要だとされています。
瞑想はヨガの最も重要な要素の1つです。
ヨガのもともとの語源はつながりという意味を持っており、あらゆる事象と自らを調和するために用いられています。
その目的のために瞑想が活用されており、ヨガの本質は瞑想であるともいえます。
瞑想をおこなうことで精神が落ち着いたり、本当の意味で自分自身と向き合ったりすることができます。
「全身を動かしてポーズをとって緊張を解きほぐし、正しい呼吸を続けて体中に酸素を充実させることで質の良い瞑想状態に入る」という流れからもわかるように、ヨガを構成する3本柱「ポーズ」「呼吸法」「瞑想」はそれぞれ密接に結びついています。
ヨガによる健康効果
ヨガは様々な効果を期待できる健康法です。
ヨガを継続して日常に取り入れることで期待できる健康効果をフィジカル面とメンタル面、それぞれ3つずつピックアップして紹介します。
ヨガによるフィジカル面のメリット3選
まずはフィジカル面でのメリットを大きく3つにわけて紹介していきます。
ヨガの本質的な目的は「心身をコントロールして安定させること」になりますが、日本に普及した理由の1つであるエクササイズとしての側面もあるのでフィジカル面でもいろいろなメリットがあります。
身体のゆがみ矯正
身体や姿勢にゆがみがあると、肩こりや腰痛、頭痛などの症状が出てきやすいです。
身体のゆがみの原因として、デスクワークはもちろんのこと、家事などの普段の日常生活でも起こりえることで、気づかないうちに悪化することが多いです。
ヨガのポーズをとることで、普段あまり使われていない筋肉や関節などが動き、ゆがみの改善につながります。
ポーズをとるときに背筋をピンと伸ばすなど意識的に姿勢をよくするため、普段の生活でも自然と姿勢への意識が高まるでしょう。
意識の改善に加え、ヨガを実践することによってインナーマッスルが鍛えられるため、正しい姿勢・美しい姿勢を取りやすくなります。
血流がアップする
ヨガは全身を使っておこなう有酸素運動の1種です。
そのため、身体で滞留してしまっていた血流を改善する効果が期待できます。
血流が悪い状態で起こる代表的な体の不調として、身体の冷えやむくみ、肩こり、慢性的な疲労感などがあげられます。
ヨガのポーズで全身の筋肉に働きかけ、深い呼吸をおこなうことによって血の巡りがよくなって、健康な身体に近づくことができます。
ダイエット効果も期待できる
取り入れるポーズにもよりますが、ヨガは全身を使う有酸素運動のため、ダイエット効果も期待することができます。
有酸素運動をダイエット目的で取り入れる場合には、20分以上継続しておこなうことによって脂肪燃焼効率が高まるといわれているので、目安の1つにしてみると良いでしょう。
ヨガには様々なポーズがあり、そのポーズによって身体への負荷が異なるため、初心者の方や高齢者の方、運動不足気味な方など運動へのハードルが高くなってしまっている人でも挑戦しやすいです。
最初は難易度の低いポーズを取り入れてみて、徐々に身体への負荷が高いポーズをいれたり、時間を長めに継続してみたりという感じでチャレンジして脂肪燃焼効果を高めていくという流れがおすすめです。
ヨガによるメンタル面のメリット3選
次に、ヨガによってもたらされるメンタル面のメリットを3つに分けて紹介します。
ヨガをおこなうことで自分時間を充実させて心身ともに健康を目指しましょう。
ストレス解消になる
ヨガに特徴的な呼吸法・瞑想・ポーズをおこなうことによってイライラした気持ちが落ち着いたり、心がすっきりしたりと、ストレス解消につながります。
ポーズをとって、ほどよく体を動かすことによってリフレッシュすることができるでしょう。
深い呼吸と瞑想によってストレスホルモンであるコルチゾールの分泌が減少し、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌の促進効果につながります。
ストレスを解消することによって、ストレス性の体の不調や不眠などの改善にも役立つでしょう。
リラックス効果
ヨガによってゆったりと自分の時間を過ごすことによって心身のリラックス効果を得られます。
ヨガの呼吸法で深い呼吸をとったり、ポーズで普段動かす機会が少ない部位を無理なく動かしたりすることでのリラックス効果は絶大です。
リラックスすることで心にゆとりができるというのもヨガの大きなメリットです。
ゆとりができることで感情のコントロールをしやすくなることで、人間関係の構築がうまくいくようになったり、集中力が高くなったりなど様々な効果が期待できます。
自律神経を整える
自律神経が乱れてしまうと、交感神経と副交感神経のバランスが悪くなり、イライラ状態や不眠、頭痛や腹痛などいろいろな体の不調を引き起こす原因となります。
自律神経が整うことでメンタル面の安定はもちろん、慢性的な体の不調の改善も期待することができます。
深い呼吸でヨガに没入することで副交感神経を活発にし、心身共に安定した状態に導くことができます。
また、決まった時間にヨガを習慣化させることで生活リズムが整い、自律神経の調和に役立ちます。
無理なく継続できる範囲で取り入れていくのがおすすめです。
ヨガをやるおすすめの時間帯
ヨガを取り入れるのにおすすめの時間帯は「朝」もしくは「夜」がおすすめです。
朝にヨガを取り入れた場合にはヨガの効果で新陳代謝が高まった状態で1日を過ごしやすくなります。
血行が良くなり、頭がすっきりとした状態で1日をむかえられるのもメリットの1つです。
夜にヨガを取り入れるメリットは、ヨガによって副交感神経が高まり、睡眠の質の向上やリラックス効果がより期待できることです。
1日の疲れをそのまま持ち越さず、ヨガでリセットすることができ、良質な睡眠につながります。
体調次第ではもちろん朝と夜どちらかだけでなく、両方やってもよいでしょう。
ヨガを避けたほうが良い時間は食後です。
ポーズによってはうつ伏せになったりする動作があるためです。
それだけでなく、血行が良くなることで本来消化活動に使われるべき血液が分散されてしまうことで消化不良などの原因になることも考えられます。
初心者でも取り入れやすいやさしいヨガポーズ5選
様々な健康効果が期待できるヨガの中で初心者の方でも取り入れやすいヨガのポーズを5つ厳選しました。
どのポーズも自宅で気軽に挑戦しやすいものであり、多くのヨガ教室などでも実践されるような重要なポーズとなっています。
マウンテンポーズ

マウンテンポーズは立っておこなうポーズ全ての基本となる姿勢であり、まっすぐ立った姿をキープするシンプルな姿勢です。
周りから見るとただ立っているだけのようにしか見えないポーズですが、意識するポイントが複数ある、立派なヨガポーズの1つです。
姿勢を改善する効果はもちろんのこと、姿勢が歪んでいることで起こっている腰痛の改善にもつながります。
無心できれいな姿勢をキープすることによって、脳内がリフレッシュされて心身の安定させる効果もあります。
ポーズの手順
- 足を骨盤の幅程度に開いて立ち、つま先を平行にして、足裏全体に体重がかかるように意識する。
- 背筋を伸ばして胸を開いてあごを軽く引く。頭のてっぺんから糸でぶら下げられているようなイメージで、横から見て耳・肩・腰・くるぶしの位置が一直線になるようにキープする。
- 姿勢をキープしたままゆっくり深く呼吸する。
チャイルドポーズ

チャイルドポーズはリラックス効果が高いポーズであり、ヨガ教室などでは身体への負荷が大きいポーズの合間におこなうような休憩ポーズの代表格です。
リラックス効果・疲労回復、ストレス軽減の効果に加えて、背中から腰・おしり・もも裏にかけてのストレッチ効果もあります。
布団やベッドの上でも気軽にできるので、寝る直前のルーティンとして取り入れるのにぴったりなポーズです。
ポーズの手順
- 正座の体勢から両手を肩幅に開いて体の前へ伸ばし、上半身を前に倒しておでこを床につける。
- 首と肩の力を抜いてゆったり深く呼吸をする。頭が最後に上がってくるようにゆったりと起き上がる。
ダウンドッグ

ダウンドッグは、犬が前足を踏ん張った状態で頭を地面につけるように伸びをしている様子に似ているポーズであり、全身を大きく動かすポーズです。
背中や足の筋肉に対してストレッチ効果が高く、全身の血流改善やシェイプアップの効果も期待できます。
「太陽礼拝のポーズ」という有名なヨガのポーズにも組み込まれている基礎的なポーズの1つです。
ポーズの手順
- 両手両足を床につけて、全身を使って三角形になるようなイメージでおしりを上げます。
- 息を吐きながら両手で床を押しつつ、背中を伸ばしつつおしりをより高く持ち上げます。
- かかとを床につけた状態で数回深呼吸してキープします。
背中が丸まってしまう場合には膝を曲げてもOK。背中を伸ばせる状態をキープしてください。
キャットアンドカウ

キャットアンドカウは、両手・両膝を床についた、四つん這いの姿勢でおこないます。
背中を丸めた時は猫、背中を反らした時は牛に見えるようなポーズです。
身体への負荷が大きすぎず、初心者はもちろんのこと、妊娠中でもできるポーズになります。
背骨あたりの筋肉がほぐされることで姿勢が良くなったり、便秘解消になったり、インナーマッスルである腹横筋が強化されたり、自律神経を整えてくれる効果も期待できる万能ポーズです。
ポーズの手順
- 四つん這いの状態になる。おなかを引き上げて、背中がまっすぐな状態を保つ。
- 息を吐きながら両手で床を押すイメージで背中を引き上げて、背中のほうから腰を丸める。
- 息を吸いながら腰のほうから背中のほうに向かって背骨を反らす。
- この動きを1セットとして5~6セット程度くりかえしおこなう。
ウォーリアⅡ

有名なポーズの1つであるウォーリアⅡ(戦士のポーズⅡ)はその名の通り戦士のように力強いポーズです。
ウォーリアのポーズは1~3まで存在しています。
どっしりと重心を落とすことで下半身を強化して引き締める効果や股関節の柔軟性アップ、腕をピンと伸ばすことによって二の腕の引き締め効果などが期待できます。
ポーズの手順
- 気を付けの姿勢から右足を大きく前に踏み出し、左足のつま先を90度外側に向ける。
- 息を吐きながら、太ももと床が平行になる意識で右ひざを90度に曲げる。
- 体幹をまっすぐキープしたまま両手を肩の高さで開き、右手の指先を見る。
興味を持った方はぜひヨガを
ヨガはエクササイズ的な要素がピックアップされがちですが、実はメンタル面への好影響が大きい、処世術の1つです。
運動不足の方や妊娠中の方、高齢者など運動へのハードルが高い人でも取り入れることのできるポーズがあるのも魅力的です。
現代では動画を見ながら自宅で気軽に楽しむこともできるため、少しでも興味を持った方は試してみてヨガの健康効果を実感してみましょう。
監修者

谷口 順彦
特定非営利活動法人日本統合医学協会理事
総合学園JOTアカデミー理事長
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医療従事者に準じる医学知識を活かしながら、高齢者に対して心身に抱えている不調や症状を整えるアーサナ(ポーズ)を指導できるインストラクターを「メディカルシニアヨガインストラクター」とし、高齢化社会の状況のもと、安心・安全なヨガを高齢者に指導できることを証明する資格です。
ヨガの技術のみならず、基礎医学や心理学、機能解剖学、そしてアロマやハーブに関する知識も体系的に学びます。体の構造や機能を深く理解することで、より効果的で正確な指導が可能になり、一般のヨガインストラクターとは異なるスキルを身につけられます。卒業後は、ヨガスタジオや医療施設、介護施設などさまざまな場所での活躍が期待でき、ヨガを通して疾患予防や健康増進に貢献することができます。
「人生100年時代」を生きる、支えるための生活習慣・介護・社会とのかかわり方など、健康面以外の知識も含め、総括的に学べます。介護士などの福祉関係者や看護師などの医療従事者の方など、高齢者とのかかわりの多い方に多く受講されています。
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