「体幹を鍛えると健康に良い」
そんな言葉を耳にする機会が増えています。
スポーツ選手だけでなく、一般の方の間でも「体幹トレーニング」は広く知られるようになりました。
最近では、姿勢改善や腰痛対策、転倒予防、健康維持などを目的に取り入れる方も増えています。
その中で注目されているのが「ピラティス」です。
ピラティスは、単に筋肉を鍛える運動ではありません。
呼吸や姿勢、身体の使い方を整えながら、無理なく身体を支える力を育てていく特徴があります。
センテナリアン研究でも、健康長寿の方々には「姿勢が安定している」「よく歩く」「転倒しにくい」「呼吸が深い」といった共通点がみられることがあります。
もちろん個人差はありますが、日々の身体の使い方が健康維持に関係している可能性は十分考えられています。
今回は、なぜ体幹トレーニングが注目されているのかを、ピラティスの視点からわかりやすく整理していきます。
体幹やピラティスは、特別な運動ではなく日々の身体の使い方を見直すきっかけにもなりますので、ぜひ一緒に見ていきましょう。
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体幹とは何か

「腹筋」だけではない体幹
体幹というと、「お腹の筋肉」をイメージする方も多いかもしれません。
しかし実際には、体幹とは胴体部分全体を支える筋肉の総称です。
胸、お腹、背中、骨盤周囲など、多くの筋肉が関係しています。
人の身体は、家で例えると土台が安定していなければバランスを崩します。体幹はまさにその土台の役割を担っています。
例えば、
- 長時間座っていると姿勢が崩れる
- 歩くと疲れやすい
- 腰に負担を感じやすい
- 転びやすくなった
こうした状態には、体幹機能の低下が関係している場合もあります。
体幹は「動き」を支えている
人は歩く時も、立つ時も、腕を動かす時も、必ず身体の中心部分を使っています。
つまり体幹は、「身体を固定する」だけでなく、「スムーズに動かす」ためにも重要なのです。
特に年齢を重ねると、筋力だけでなくバランス能力や姿勢保持能力も変化しやすくなります。
そのため近年では、「ただ筋肉を大きくする」のではなく、「身体を安定して使う力」が重視されるようになってきました。
なぜ今、体幹トレーニングが注目されているのか

長時間座る生活が増えている
現代人は、以前より身体を動かす時間が減っていると言われています。
デスクワーク、スマートフォン、車移動などにより、同じ姿勢で過ごす時間が長くなっています。
長時間同じ姿勢が続くと、
- 猫背
- 肩こり
- 腰への負担
- 呼吸の浅さ
などにつながる場合があります。
特に姿勢が崩れると、身体の一部だけに負担が集中しやすくなります。
そのため、「姿勢を支える力」として体幹への関心が高まっています。
転倒予防への関心
高齢化が進む中で、「転倒予防」も大きなテーマになっています。
転倒は骨折や活動量低下につながることがあり、その後の生活に影響を与える場合もあります。
もちろん転倒には視力、筋力、病気、環境などさまざまな要因があります。
しかし、身体のバランスを保つ力も重要な要素のひとつです。
体幹トレーニングは、こうした「身体を安定させる力」を支える方法として注目されています。
「激しい運動」が難しい人でも始めやすい
運動というと、
- 激しい筋トレ
- 長距離ランニング
- ハードなスポーツ
を想像する方もいるかもしれません。
しかし、年齢や体力によっては強い負荷が難しい場合もあります。
その点、ピラティスのような運動は、自分の身体に合わせて行いやすい特徴があります。
そのため、運動初心者や中高年層からも関心が集まっています。
ピラティスとは何か

リハビリの考え方から広がった運動法
ピラティスは、ジョセフ・ピラティス氏によって考案された運動法です。
もともとは身体機能の改善やリハビリの考え方とも関係が深いと言われています。
特徴的なのは、
- 呼吸
- 姿勢
- 身体の中心の安定
- 丁寧な動き
を重視する点です。
勢いよく動くというより、「正しく身体を使う」ことを意識します。
インナーマッスルへの注目
ピラティスでは、「インナーマッスル」という言葉もよく使われます。
これは身体の深い部分にある筋肉群を指します。
代表的なものには、
| 部位 | 主な役割 |
| 腹横筋 | お腹を安定させる |
| 横隔膜 | 呼吸を助ける |
| 骨盤底筋群 | 骨盤を支える |
| 多裂筋 | 背骨を安定させる |
これらは派手な筋肉ではありませんが、姿勢維持や身体の安定に関係していると考えられています。
ピラティスと健康長寿の関係

「動ける身体」を維持すること
健康長寿というと、「病気をしないこと」をイメージする方も多いかもしれません。
しかし実際には、
- 自分で歩ける
- 日常生活を送れる
- 活動を続けられる
ことも非常に重要です。
センテナリアン研究でも、身体活動を継続している方は多く見られます。
もちろん特別な運動をしているわけではなく、
- よく歩く
- 家事をする
- 人と会う
- 外出する
など、日常的に身体を使っているケースが多くあります。
その背景には、「身体を支える力」が関係している可能性があります。
呼吸との関係
ピラティスでは呼吸も重視されます。
現代人はストレスや姿勢の影響で、呼吸が浅くなっていることがあります。
呼吸が浅い状態が続くと、
- 身体が緊張しやすい
- 疲れやすい
- 肩周囲に力が入りやすい
などにつながる場合があります。
深い呼吸を意識することは、身体をリラックスさせるきっかけになることもあります。
ただし、呼吸法だけで病気が改善するというわけではありません。過度な期待ではなく、日々の身体管理のひとつとして考えることが大切です。
姿勢と健康の関係

猫背は「見た目」だけの問題ではない
姿勢というと、見た目の問題と思われがちです。
しかし姿勢が崩れると、身体への負担バランスも変わります。
例えば猫背では、
- 首や肩への負担
- 呼吸の浅さ
- 腰への負担
- 疲れやすさ
などにつながることがあります。
特にスマートフォンやパソコン時間が長い現代では、前かがみ姿勢が増えやすくなっています。
ピラティスは「無理に胸を張る」運動ではない
姿勢改善というと、「背筋を伸ばす」「胸を張る」と考える方もいます。
しかし、力任せに姿勢を正そうとすると、逆に身体が緊張することもあります。
ピラティスでは、骨盤や背骨の自然な位置を意識しながら、身体全体のバランスを整えていきます。
そのため、「頑張って良い姿勢を作る」というより、「自然に支えられる身体」を目指す考え方に近いと言えるでしょう。
健康長寿のために大切なのは「続けられること」

特別な運動だけが健康ではない
健康情報を見ると、
- 毎日○○をしなければならない
- 激しい運動が必要
- 特別な方法が重要
のように感じることがあります。
しかし実際には、「継続できること」が非常に重要です。
センテナリアンの方々を見ても、極端な健康法を行っているケースばかりではありません。
むしろ、
- よく動く
- よく話す
- 規則的に生活する
- 無理をしすぎない
といった日常習慣が共通していることがあります。
自分に合った運動を選ぶ
運動にはさまざまな種類があります。
- ウォーキング
- ヨガ
- ピラティス
- ストレッチ
- 軽い筋力トレーニング
どれが絶対に正しいというより、自分に合った方法を継続することが大切です。
ピラティスは、
- 運動初心者
- 姿勢が気になる方
- 身体の使い方を見直したい方
にも取り入れやすい運動のひとつと言えるでしょう。
まとめ

体幹トレーニングが注目されている背景には、
- 姿勢への関心
- 転倒予防
- 運動不足
- 健康長寿への意識
など、現代人の身体課題があります。
その中でピラティスは、「身体を正しく使う」という視点から注目されています。
健康長寿において重要なのは、単に長生きすることだけではありません。
自分の足で動き、日常生活を送り、人生を楽しめることも大切な要素です。
そのためには、特別な健康法だけではなく、「身体を支える力」を日々整えていくことも重要なのかもしれません。
無理なく続けられる運動習慣のひとつとして、ピラティスや体幹トレーニングを見直してみることは、これからの健康づくりのヒントになるでしょう。
監修者

谷口 順彦
特定非営利活動法人日本統合医学協会理事
総合学園JOTアカデミー理事長
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卒業後はピラティススタジオや介護施設など、健康と運動を支援する多様な分野での活躍が期待されます。
骨粗鬆症やフレイル(加齢に伴う身体機能の衰え)を予防するための37種類のピラティスエクササイズを習得します。講座は、様々な年代や身体リスクを想定したケーススタディを取り入れており、運動学、栄養学、口腔ケアといった幅広い知識も学ぶことができます。また、女性の健康課題に対応するフェムケアの視点から、安全で効果的なインストラクションが可能になります。
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